キジ全て公開|飼育の技|孵化2
キジ一対
目次
キジの孵化2
フラン機
前回は平面式のフラン器でしたが多数孵化できる
立体式のフラン機にも触れたいと思います。
機能も平面に比べ大分優れています。
経済面で「無理かなぁ~ー」と思う時は中古でも
十分です。
一年中使うわけではないので其れなりに
仕事はしてくれます。
立体式
入卵した卵座の外側に4枚の羽根があり電熱
ヒーターにより機内の空気を暖めて空気を
攪拌(かくはん)して機内の温度と湿度を均一に保つ
(卵を入れたわくの回転により転卵も自動的に行う)
羽根は一分間に120回回転します。
回転数は調整出来ます。
500~数万個を収容できるのもあります。
孵卵を左右するたいせつな要素は
温度、湿度、転卵および 入気、排気
(空気中の酸素と二酸化炭素濃度)です。
種卵を孵卵機に入れるまでの貯蔵日数が長いほど、
また貯蔵温度が高いほど卵の劣化が進み
それだけ孵化率が悪くなりますから産卵日、
入卵日は必ずメモしたり卵に書いたりします。
検卵
2度調べれば良いのですが1回でも良いですね
10~14日頃検卵します。
自作の物で十分です。
led豆電球 ↙ ↙
エスロンパイプ ↗ ↗ 自家製の検卵器
T字、繋手のエスロンを使いled豆電球をエスロンに入れます。
ledの豆電球は熱が出ないのでテープでグルグル巻きです。
反対側の卵に当たるところは卵に傷付く恐れがあるので
2ミリくらい残しテープで巻きます。
機能
保温、湿度、転卵、入排気の四つの機能が
ありこれらが機能しないと発生に支障を来たす。
保温
高孵化率を維持する為に高精度に制御する必要
があり、電子式サーモスタットにより開放扉の
反対側に設置した電熱ヒーターから出る熱を
ファンにて攪拌し温度を一定にする。
熱源は電熱線(ニクロム線)
入卵する卵の種類によって設定も微妙に
変わります。
ヤマドリは37.6~37.7に設定します。
キジは37.7~37.9に設定します。
設置する地方とかフラン機の「クセ」にも
微妙に変わりますからその都度再設定します。
0.1℃の世界です。たかが0.1℃なんか大丈夫
などと言わないで真摯に考える必要がありますね。
温度の設定は孵化に最も重要な事なので
心得なければなりません。
湿度
大型孵卵機に多く、自動的に最適な湿度を
保つための機能である。
自動的に給水と通気をすることで湿度を保つ。
小型の場合は水盤を置き調整します。
ヤマドリ、キジ共28.℃以下にします。
3~4月半ばは湿度が低いので
湿度が少ない時は水盤を増やしたり、水で布を
浸して吊るし調整する。
逆に湿度が高い時は水盤を減らす。
それでも高い時は水面に発泡スチロール
など浮かべる。
転卵
転卵は卵を転がす事で、最低でも1日4回行う
必要がある。
これは、卵の中の胚が殻の内側に貼り付く
ことを防止する為に行う。
転卵には手動転卵およびタイマーと電動機による
自動転卵がある。
自動転卵の場合180度で1時間に1回、転卵する
発生3~4日前で止める。
発生3~4日前にハッチャー(発生専用のフラン器)
へ下卵します。この時は転卵はありません。
(ハッチャーは転卵なしのフラン器です)
まとめ
キジの発生湿度は33℃~34℃くらいにします。
あくまてせでも目安ですから何度も実践してから
最適な方法にします。